冷間鍛造とは、常温(室温)下で金型工具を用いて、金属材料(炭素鋼・ステンレス鋼・合金鋼・非鉄金属)に弾性限界を超える外的な力を与え、永久ひずみを起こして望む形状や寸法に加工(圧縮成形)する事を言います。常温にて成形する為、成形精度が高く、後工程での加工が少なくなり、金属繊維(ファイバーフロー)が断ち切れ難い事より切削加工品と比較して強度が高くなるのが特徴です。
フォーマー(横型多段式鍛造機械)での冷間鍛造方法は、冷間圧造用のコイル材を矯正機にて真っ直ぐに矯正し、送り機構部にてコイル材を切断機構部(材料ストッパー)まで供給します。供給されたコイル材をナイフ・クイルにて一定寸法の長さで切断します。切断されたワーク材を搬送機構部(チャック爪)にて対抗する『パンチ側工具=移動金型』と『ダイス側工具=固定金型』の間に搬送し、ワーク材を金型と金型で圧縮成形し、これを繰り返し行う事で複雑な製品を成形します。
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![]() 切断工程から最終工程までのアニメーション動画 上記画像をクリックすると動画(gifアニメーション)が流れます。(ファイルサイズ約1.2MB) |
![]() 切断工程から最終工程までの金型工具断面図 上記画像をクリックする拡大画像が表示されます。 |
圧縮成形方法(圧造加工方法)には、端面矯正・前方押出し加工・後方押出し加工・据え込み加工・穴抜き加工・打ち抜き加工(トリミング)等があります。下記に簡単な説明と動画を準備しましたので参考にして下さい。
上記、圧縮成形方法(圧造加工方法)は基本的には1工程で1加工の圧縮成形が望ましいです。しかし、成形条件によっては1工程に2加工又は複数の圧縮成形(複合成形)を行う場合もあります。また、上記圧縮成形方法以外に閉塞鍛造方法があり、より複雑な成形を可能にしています。